【ヘアカラー 薬剤選定方法】失敗しない調合の作り方、オキシの役割とは#横浜#鶴ヶ峰#上手い#得意#美容師#美容室#ヘアサロン
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横浜の相鉄線「鶴ヶ峰駅」の美容室、enx(エンクス)が運営する美容師養成YouTubeメディア「美容師道場」です。
今回のテーマは「ヘアカラーの作り方 超基本編」になります。
(↑クリックで動画見れます)
こちらをご覧いただくことで
・狙ったカラーを出せるようになる
・カラーの調合がわかりやすくなる
・カラーで失敗しなくなる
・どんな髪質に対してもカラーが出来る
ようになるので、最後までご覧ください!
■カラー剤の1剤と2剤について
●1剤(色素量とアルカリ量)の役割
カラーの1剤は大きく分けるとアルカリと酸化染料に分類出来ます。
上の画像の通り、A6・A8・A10(A=アッシュ)でアルカリ量と色素量を比較すると
色素量は6→8→10の順に薄くなり、アルカリ量は10→8→6の順に少なくなります。
ちなみに色素量に関しては↑の画像のようなカラーチャートの白毛バージョンが、そのカラー剤の持つ色素量になっています。
基準は8トーンの色素量で覚えると覚えやすいと思います。
2剤(過酸化水素水・オキシの濃度)の役割
カラーの2剤は過酸化水素水のことで、役割としては
・1剤のアルカリと反応して脱色(明るくなる)
・1剤の酸化染料と反応して染色(発色する)
という役割になっています。
■1剤と2剤の組み合わせによる発色とダメージの関係性
1剤と2剤の組み合わせによる発色とダメージの関係性を検証するために、A8単品×オキシ4.5%を基準として比較していきます。
●A8×カスイ4.5%よりも発色◎ダメージ×の薬剤選定
A8単品×カスイ4.5%を基準とし、A10:A6=1:1×カスイ6%と比較します。
A8よりもA10の方がアルカリ量が多いのでメラニンを壊して明るくなり、髪に残っていた残留色素も取り除いてくれます。
A8よりもA6の方が色素量が多いので、アッシュの染料も多くなります。
オキシ濃度も4.5%よりも6%の方がカスイ濃度が高く、カスイはアルカリ域の方が活発に反応するため、脱色も染色効果も高まります。
結果、A10:A6=1:1×カスイ6%の方が発色が◎ですが、ダメージが×になります。
●A8×カスイ4.5%よりも発色×ダメージ◎の薬剤選定
A8単品×カスイ4.5%を基準とし、A8:クリア=2:1×オキシ3%と比較します。
A8よりもA6:クリア=2:1の方がアルカリ量が少なくなるので髪に優しくなります。
ただし、アルカリが少ない分残留色素も残るので、残留色素+アッシュとなることで色が濁り、発色が悪くなります。
オキシ濃度は3%と低くなるので、アルカリとの反応も減りますし、酸化重合も少なることで発色が悪くなります。
結果、A6:クリア=2:1×オキシ3%の方がダメージ◎ですが、発色×になります。
●髪質、要望、悩みに合わせて1剤と2剤の選定
上記のどちらが良いとか悪いではなく、どちらもメリット・デメリットがあることを理解して使い分けることが重要になります。
お客様1人1人と向き合い、
今をキレイにしたいのか、それとも今後を考えてダメージを減らしたいのか
ちゃんとカウンセリングで一緒に決めていくことが重要です。
■カラー剤の選定(調合)方法のコツとは
カラーの1剤は大きく分けると5つに分類することが出来ます。
●希望色
希望色とは主に、色相・彩度・質感を表します。
カラー剤を選定するときには1番最初に希望色を決めるところから始まります。
アッシュ系にしたいなら希望色はA8~というイメージです。
●明度
明度は主にアルカリ・ブラウンを表します。
明るくしたい場合はアルカリ量が多くなるほどメラニン色素を壊してくれるので明るく出来ますし、
暗くしたい場合はブラウンを入れることで明度コントロールすることが出来ます。
※メーカーによっては元々ブラウンミックスされている1剤もあります
●強調色(アクセントカラー)
強調色は主に、濃い染料をもったカラー剤になります。
例えばA8だけではアッシュの色素量が足りないときに、BLUEのアクセントカラーを10%混ぜるなどしてアッシュを強調するのに使ったりします。
●補色
補色は、反対の色を使用することで色味を打ち消す効果があります。
詳しくはこちらをご覧ください。
●クリア
クリアはコンディショニング効果があり、色素やアルカリは含まないことが多くなっています。
クリアをうまく使いこなすことで上記の4つをコントロールすることが出来ます。
■カラー選定の例
上の画像のように根元が4レベル、毛先が12レベルの土台があったときに、
根元A12:A6=5:1
A12(希望色・明度)
A6(強調色・補色)
毛先A8:N8:V8=3:1:10%
A8(希望)
N8(明度)
V8(補色)
のような考え方でカラーの調合をするとわかりやすくなります。
カラーの選定は感覚になりやすいですが、しっかりと理論的に考えることが出来るようになると、
狙ったカラーを出しやすくなるので楽しいですし、お客様満足度にもつながりますし、教育にも役立ちます。
ぜひ参考にしてみてください!