【ヘアカラー ダメージを減らす方法】痛みが少ない・傷みにくい方法・美髪ケアとは#横浜#鶴ヶ峰#上手い#得意#美容室#ヘアサロン
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横浜の相鉄線「鶴ヶ峰駅」の美容室、enx(エンクス)が運営する美容師養成YouTubeメディア「美容師道場」です。
今回のテーマは「ダメージを最大限に抑えるヘアカラーの方法」になります。
(↑クリックで動画見れます)
こちらをご覧いただくことで
・カラーで極力痛ませない方法
・薬剤のコントロール
・痛ませない塗り方のコツ
・残留アルカリの除去
・残留オキシの除去
などがわかるようになるので、最後までご覧ください!
■カラーの1剤(アルカリ量をコントロール)
カラー剤は1剤と2剤の混合液になっていますが、
カラーの1剤の主成分は
・酸化染料(パラフェニレンジアミン)
・アルカリ剤(アンモニア・モノエタノールアミン)
に分けることが出来ます。
酸化染料はアッシュやピンクなどの染料になり、アレルギー成分でもあります。
髪の毛に対して特にダメージを起こす原因になるのはアルカリ剤で、アルカリ剤により髪の毛の表面のバリアであるキューティクルを開くことで、髪の内部に酸化染料を浸透させることが可能になります。
また、下記にも書いていますが、アルカリ剤は2剤と反応することで脱色する作用があるので、アルカリ濃度が高いほど髪の毛にはダメージが多くなります。
求める仕上がりの明るさにより、アルカリ量を調整=ダメージを調整することが重要になってきます。
カラー剤の仕組みについてはこちらをご覧ください。
■カラーの2剤(過酸化水素水・オキシ濃度をコントロール)
カラーの2剤の主成分には
・酸化剤(過酸化水素水・オキシドール)
になります。
1剤のアルカリと2剤の酸化剤が反応することで(酸素を発生)、髪の毛を暗くしているメラニン色素を脱色し髪の毛は明るくなります。
1剤の酸化染毛剤と2剤の酸化剤が反応することで(酸化重合)、カラーは発色します。
酸化染毛剤に含まれる過酸化水素水は6%~1.5%まで濃度があり、
求める脱色と発色に必要な2剤の過酸化水素水濃度を選定することが可能になります。
■カラー剤を塗り分ける
ヘアカラーをしている女性は2019年で64.8%と言われており、半数以上の女性がヘアカラーをしています。
つまり、大体の方がヘアカラーをしたいと思ったときは
・根元数センチが新しく生えてきた髪の毛
・それ以外はヘアカラーが退色した髪の毛
になっており、根元とそれ以外では髪の毛の明るさ・色・ダメージが全く違う状態になっています。
市販のヘアカラーでは1種類のヘアカラー剤で染めますが、美容室でのヘアカラーでは状態の違う髪の毛に対して2種類以上のヘアカラーを塗り分けて施術することも可能になります。
●根元(リタッチ)
根元は生えてきたばかりの健康な状態になるので、
・1剤のアルカリ剤が必要
・2剤の酸化剤濃度は高めが必要
になります。
ただし、ヘアカラーは脱色→染毛の順番で反応が行われているので、
8トーンの仕上がりを求める場合、10トーンまで明るくなってから8トーンまで色が入るため、退色すると10トーンの明るさになってしまいます。
つまり、8トーンに仕上げたい場合には10トーンのアルカリ量を使用していることになります。
ダメージを最優先する場合には仕上がりは少し暗めになってしまいますが、6トーンを使用→退色した時に8トーンになるようにすると、アルカリ量を減らすことが出来るのでダメージも減らすことが可能になります。
●毛先
初めてヘアカラーをする方以外は、毛先は既にヘアカラーを1回以上してあると思います。
毛先を現状よりも明るくしなくても良い場合は、脱色(明るくする)ためのアルカリ量とその分の過酸化水素水(酸化剤)は不必要なため、必要な成分は発色するための酸化染毛剤とその分の過酸化水素水のみになります。
つまり、アルカリは不要・過酸化水素水濃度は低いものを選んでもヘアカラーは可能になり、当然ダメージを減らすことが出来ます。
(現状よりも明るくしたい場合にはアルカリが必要・過酸化水素水濃度も高めが必要)
クリアを使用した痛ませづらい配合は、こちらをご覧ください。
■毛髪補修トリートメント(マレイン酸・ジカルボン酸)を使用
カラー剤(1剤・2剤を配合した状態)に毛髪補修トリートメント(マレイン酸・ジカルボン酸)を10~15%配合します。
これを配合することにより、カラーでダメージが起きた瞬間から毛髪補修成分が髪のダメージを削減するように反応してくれます。
カラー以外にも縮毛矯正やパーマ液などにも配合が可能で、ダメージを極力抑えたいお客様に絶対に必要なメニューになっています。
■カラー塗布中にコーミングがひっかからないようにする
ヘアカラーによるダメージは薬剤成分だけではなく、施術中でもダメージが起きます。
カラー塗布中の髪の毛はアルカリ剤によって膨潤するため、キューティクルも開き非常にデリケートな状態になっています。
カラーの刷毛がひっかかる度に大ダメージになるので、プロの洗練された技術が必要になってきます。
■乳化の役割
美容室でカラー剤を流してシャンプーする前に、シャンプー台でコネコネされた経験があるかと思うのですが、その作業を乳化と言います。
カラー剤には界面活性剤といってシャンプーと同じように汚れを浮かす成分が入っていて、水と乳化することで作用します。
カラー剤を流す前に乳化することで
・ヘアカラーの完全発色
・残留アルカリ除去
・残留過酸化水素の除去
の効果があり、ダメージを減らすために重要な施術になっています。
■美容室専売品のシャンプーを使う
美容室のシャンプーは頭皮と髪に対して非常にマイルドな洗浄成分を使用しています。
ヘアカラー直後の髪の毛は非常にデリケートなため、マイルドなシャンプーが必要不可欠になります。
また、美容室専売品のシャンプーは弱酸性で出来ているため、ヘアカラーによってアルカリ性に傾いている髪の毛を中和する作用もあり、ダメージの軽減につながります。
■ヘアトリートメント(残留アルカリ・残留過酸化水素(オキシ)の完全除去)
ここまでダメージに対して徹底的なケアをしていても、ヘアカラーをすれば髪の毛にはダメージがかかります。
乳化では落としきることが出来なかった残留アルカリに対してはpH調整剤などを用いてアルカリ除去、残留過酸化水素に対しては酵素などを用いて分解し、
ダメージが起きてしまった部分を補修するヘアトリートメントをすることが重要になってきます。
美容室で行うヘアトリートメントと美容室専売品のご自宅用トリートメントでは用途が違うため、どちらも必要不可欠になります。
ちなみに市販のトリートメントではダメージに対して効果を期待出来ません。
■セルフカラーをしない
上記のように、美容室でのヘアカラーは薬剤からアフターケアまでプロフェッショナルに行われています。
市販のカラー剤は誰でも簡単に染めることが出来るように、ダメージ成分が多くなっていたり、塗布ムラが起きることでダメージムラも起きてきます。
セルフカラーは安価で好きな時間にすることが魅力ですが、キレイな髪の毛を保ちたいなら美容室でのヘアカラーをおすすめします。
今回はトレンド感ある鮮やかなヘアカラーよりもダメージを極限まで減らす方法のヘアカラーの知識になりますが、是非参考にしてみてください。